こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。
今日は昨年から今年にかけて読んだ、自然治癒力・リストラティブヨガ関連の本で良かったものを紹介してみたいと思います。
ころころするからだ: この世界で生きていくために考える「いのち」のコト
著者:稲葉 俊郎 出版:春秋社
著者は現役医師でありながら芸術祭の監督も務められた稲葉俊郎さん。
西洋医学だけにとどまらず広い視点で健康をみて「医療と芸術は根幹でつながっている」という考えのもと、あらゆる角度から人間のいのちのこと、身体のこと、心のことを語られています。
とくに共感したのは「養生から幸せを問いなおす」という章。自分のいのちのこと、からだとこころ、自然治癒の力、全体を引いた視点から見直し、もう一度考えさせられる素敵な本でした。
ころころするからだ: この世界で生きていくために考える「いのち」のコト
からだとこころの健康学
著者:稲葉 俊郎 出版:NHK出版
「ころころするからだ」と同じ著者の方です。
健康の本質についてまとめられた教科書のようだなと思いました。
西洋医学と東洋医学の見方の違い、からだとこころの仕組み、病気学ではなく健康学とは何か。
「あたま・からだ・こころ」3つの関係の説明が分かりやすく、日常の中で自分のモードに気づきたい時にも役立ちます。
読んだ後には与えられた生命の素晴らしさに感謝の気持ちが湧き、自分のからだもこころも大切にしようと前向きな明るい気持ちにさせてもらえました。
「2時間で読める」と帯に書いてあった通り、さらりと読みやすいボリュームですが、ぎゅっとエッセンスが詰まっています。
ポリヴェーガル理論入門:心身に変革を起こす「安全」と「絆」
著者:ステファン・W・ポージェス 翻訳:花丘ちぐさ 出版:春秋社
まさにリストラティブヨガを行っていくときに必要なことやリストラティブヨガ(のみならずヨガ全般)でできる可能性について、とても参考になる本でした。
”癒しを起こすためには「安全である」と感じることが重要” このことをいつも中心に置いておきたいと思いました。
そもそもポリヴェーガル理論とは、1994年に著者が発表したもので日本語では多重迷走神経理論と訳されます。自律神経系は一般に知られている交感神経・副交感神経の2系統ではなく、実は副交感神経は2種類あり、全部で3系統であるいう理論です。よって単純に交感神経=緊張、逃走・闘争反応、副交感神経=リラックス、回復だけではない反応があるというもの。
3年程前に受けたメンタルヘルスケアヨガの講座の中でも取り上げられており、当時は初めて聞いたことだったのですが、実際今まで色んな人と接する中で感じる疑問を振り返ってみると腑に落ちることも多かったのです。
この本は生理学的な言葉も多く一度ですんなり全部を理解しきれる感じではなかったですが、リストラティブヨガを安全に良い形で伝える上ではとても勉強になる内容で繰り返し読みたいと思いました。
最近、ヨガ関連の講座ではよく取り上げられている理論ですが、精神医療の分野ではどのように認識されているのかが気になるところです。